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2024年8月24日(土)、国際シンポジウム「SHARED AUTHORITY ―歴史を描くのは誰か―」を開催します。
国際シンポジウム「SHARED AUTHORITY ―歴史を描くのは誰か―」を下記の通り開催します。ハイブリッド型の国際会議として開催いたしますので、対面・オンラインのいずれかの方法で、国内外から多くの方々にご参集いただけましたら幸いです。
日 時:2024年8月24日(土) 10:00~16:30
開催方法:ハイブリッド開催
会 場:大阪大学箕面キャンパス外国学研究講義棟1階外大記念ホール
使用言語:第1部・第2部 日英両語(日英同時通訳あり)
参加費 :無料
参加方法:参加お申し込みは終了しました。
【シンポジウムの趣旨】
1990年代以後は「記憶戦争」という言葉さえ用いられたように、歴史的過去をめぐる国際的なコンフリクトが頻発している。それは同時に、歴史が持つ公的な意義への再認識がすすんだことを意味し、デジタル化を通じた歴史資料の共有と探求への市民参加は新たな可能性をも提供している。危機と機会の両面を有する現在において、歴史を誰が、いかに描くのかは、そもそも「私たち」とは誰かという問題と結びつく切実な主題であり、議論を積み重ねることが必要である。
実際、人文学・社会科学の分野において歴史叙述のあり方への反省を伴う潮流がいくつもうまれてきた。しかしながら、これらの潮流は、いままでの学術的な発展や蓄積の違いを反映して、必ずしも有機的に結びついてきたとはいえない。そこで、今回の国際シンポジウムでは、SHARED AUTHORITYという概念を提起し、学問の変革を理論的に支えてきた研究者であるマイケル・フリッシュ氏を招へいする。これまで十分に翻訳されてこなかった、その実践の経緯と現在を紹介していただくと共に、日本側での実践を共有し応答を試みる。
具体的には、パブリック・ヒストリー研究、オーラルヒストリー研究、デジタル人文学の諸分野をそれぞれリードする研究者をお招きし、それぞれの歴史と現状についてのご発表をいただく。
2002年に設立され、結成20年を迎えた日本オーラル・ヒストリー学会から現会長である石川良子氏(立教大学)に登壇いただく。日本におけるパブリックヒストリーについて、2019年に発足したパブリックヒストリー研究会の呼びかけ人である菅豊氏(東京大学)にご登壇いただく。また、デジタル人文学の分野から、菊池信彦氏(国文学研究資料館)にご報告をいただく。
また、コメンテーターとして、五月女賢司氏にご登壇いただき、議論の射程を広げたい。
本シンポジウムを通じて、広い意味での関係者が出会い、他国の実例に学びながらより創造的な関係を構築し、次代の人文学・社会科学の発展を展望したい。
【プログラム】
10:00~10:20
開会の挨拶
宇野田尚哉副拠点長(大阪大学大学院人文学研究科教授)
趣旨説明
安岡健一(大阪大学大学院人文学研究科准教授)
司会
福島幸宏(慶應義塾大学准教授)
10:20~11:20
第1部 キーノート・スピーチ
マイケル・フリッシュ(バッファロー大学名誉教授)
“From ‘A Shared Authority’ to ‘A Shared AI-thority’: A Paradigm Shift for Oral and Public History?”
11:20~12:15
コメント 安岡健一、質疑応答
12:15~13:30 休憩
13:30~16:25
第2部 パネルセッション
パネリスト:
菅豊(東京大学教授)
「決して手放さない―「共有されたオーソリティ」の困難さと向き合うこと」
菊池信彦(国文学研究資料館准教授)
「日本のDigital Humanitiesのこれまでとこれから:Shared Authorityの問題に寄せて」
石川良子(立教大学教授)
「Authorityを委ね合う-「ひきこもり」のライフストーリー研究を通して」
ディスカッサント:
五月女賢司(大阪国際大学准教授)
16:25~16:30
閉会の挨拶
岩井茂樹副拠点長(大阪大学日本語日本文化教育センター教授)
[主催]
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大阪大学グローバル日本学教育研究拠点
- 「国際日本研究」コンソーシアム
- 大阪大学グローバル日本学教育研究拠点拠点形成プロジェクト「オーラルヒストリー資料の保存・公開・活用に関する共同研究」
- 日本デジタルヒューマニティーズ学会
- 情報処理学会人文科学とコンピュータ研究会
- 日本オーラル・ヒストリー学会
- パブリックヒストリー研究会
- 国文学研究資料館古典籍データ駆動研究センター
[共催]
[後援]